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プラテーロと私

プラテーロと私
先日sさんからお借りした本の中で 「秋の夕暮は、繋がれた犬に思えてならない」とスペインのヘメネスという作家が言っていました。裏庭や植込みの人気のないところで、長々と入り日に向かって吠えたてる、繋がれた犬に思えてしかたがないんだと。 ここの丘には椎の木や銀泥、栗の木や桜の木が植わっています。鳥たちは日中、てんでに木から木へ移りながら遊んでいます。夕方太陽の光がオレンジ色からカゲロウの羽のような紫に透けたころ、カラスの親分たちと入れ替わりにどこかへ消えてしまいます。とてもきれいで寂しい時間です。もしここに犬がいたら太陽は死んでしまったと鳴くのでしょうか。
やがて丘の上から下に見える人家に明かりが灯ります。空を見上げると星が少しずつ顔を出してきて、千年前の人も作業を終え家路に向かいながら星を見上げていたのでしょう。そして僕もじっと目を閉じ犬のように空を見上げるのです。
今年は柿の葉っぱが落ちずに最期まで真っ赤でした。山は赤サビの色に変わってきました。山も里も町も冬支度です。
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